不貞行為と慰謝料

不貞相手とは、自由な意思に基づいて配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいいます。

 

不貞行為は、民法770条1項1号により、離婚原因とされています。また、不貞行為を行った配偶者に対しては、他方の配偶者から慰謝料請求をすることもできます。

 

さらに、他方の配偶者は、不貞行為の相手方に対しても、民法709条に基づき慰謝料の請求をすることができます。最高裁は、「夫婦の一方の配偶者と肉体関係を持った第三者は、故意又は過失がある限り、他方の配偶者の夫又は妻としての権利を侵害し、その行為は違法性を帯び、右他方の配偶者の被った精神的苦痛を慰謝すべき義務がある」とされて、不貞行為は、夫又は妻としての権利を侵害する行為とされています。

 

もっとも、近時は、夫婦共同生活の平和を乱したか否かという観点から判断しているいわゆる枕営業判決など、最高裁の判断が示されることがなくなったことを受けて、各裁判での判断に相違がみられるというべきように思います。

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