ポリガミーは、POLY AMORY(不倫のイメージのポジティブ化)

不倫というと、どうしてまた反道徳的というように一刀両断されてしまうのでしょうか。

 

最近、春日井の弁護士が、不倫の相談者の方は、結局、モテるのでそういう話しになりやすい、と話していました。

 

これもモノガミーという特定の価値観の方からすれば、不謹慎な発言ということになる、ということになりますが、たしかにDV・モラハラ被害者、不倫の相談にこられる方、性格の不一致の方、不倫を断れ切れない方などなどいろいろな人がいるのですが、自分に恋人がいるという場合、正直、美男美女で一流企業というケースも多いです。

 

もともと一夫一妻制度というのは、決められたものではありませんでした。

 

ですから、この価値観は実は根底から覆ることもあります。実際、ゲイのカップルの場合は、ポリアモリーというのは当たり前と考えられています。また、異性の関係でも、性に開放的な国の場合、精神的なよりどころと肉体的なよりどころを峻別するケースもみられるようになっています。

 

11月27日付の朝日新聞の取材によりますと、同時期に複数の人と交際することをよしとする生き方が紹介されています。

 

たしかに30代を超えて婚活をしているという場合、同時並行的に交際をする方はおられます。こういう方は婚約破棄などでトラブルになりやすいですね。

 

ただし、朝日新聞の取材でとりあげられているのは、本当のポリガミー、つまり、パートナーも合意している、ということのようです。

 

もっとも、男性や女性でとらえ方は大きく異なりますし、正直生育の経過も大きく影響すると思います。

 

貴方だったら、配偶者から「あなた以外にセックスフレンドが欲しいの」といわれたら、NO!といいますか。

 

これは難しい問題ですが愛着不全で生育した方などは、多くのスキンシップを求める傾向があり、アイデンティティの問題に帰結するというケースもあります。

 

不倫や不貞と断じるのは簡単です。難しいのは、他害が交際状況をオープンにする点で、合意のない浮気、不倫、不貞と異なる、不特定多数と性的関係を持つこととも違って感情的にも深く関わり合う持続的な関係のことをいうようです。

 

アメリカ最高裁で同性婚の議論も背景にはモノガミストとポリガミストの争いがありました。道徳主義者であるモノガミーは、ポリガミーないしポリアモリーについて、婚姻を侮辱していると主張・展開しました。これに対するケネディ裁判官の反論は、むしろ、独りの異性ないし同性に添い遂げようという心情は誰でも持っているから論旨には理由がない、というものでした。

 

こういうところからみてみると、ポリアモリーの人は「あなたはまだ本当の愛を知らない」と決まって言われるそうです。そういえば、ニューヨークを訪問していたとき、ゲイの男性でモノガミーの方は、ポリガミーを見て、「ゲイの間には永遠の愛なんて存在しないのではないかと疑いたくなる」と心情を発露されたことがありました。彼にとって「本当の愛」は精神的なつながりと肉体的なつながりの完全な一致なのですね。彼の恋人は、社交的な人で、精神的なパートナーではあるものの、他の人と性交渉を持ったことがあり本当に怒ったことがあり、結婚式まで上げて陪席までしたのにピンチということがありました。

 

朝日新聞の取材にいうポリアモリーというのは表面的といわざるを得ないと思います。ポリガミーの典型であるゲイでも、基本的に精神的なパートナーシップはひとりとしか結びません。肉体的な関係を別と持つかという論点の立て方がいままで多かったのですが、朝日新聞の取材は、不倫相手とも感情的にも深く関わり持続的につながるものなそうで、まさに一夫多妻制のようなものですね。一夫多妻制は、戦争で男性が少ないなどの事情があるケースが多いのですが、今回は、2人のパートナーと並行的に精神的な結びつきを持ち、助け合って生きていくことなんてできるのだろうか、という根本的な疑問があるような気がします。ですので、朝日新聞の取材は、単なる不貞行為の正当化といわれないように、新たなライフスタイルの提案であるとしても、やや独占欲から解放されたい、愛着障害の問題などが背後にあるかもしれません。

 

とはいう私も、モノガミーですから、やはり、自分の奥さんが別の男性と交際状況をオープンにされるのはどうかな、と思います。もっとも、彼女のビジネスパートナーは、別にいて、長時間過ごしていますから彼の話しも聴きますから、そういう意味では深い関係なのでしょうが、そういう「同期」みたいな関係とPOLY AMORYは異なると思います。それを自分らしい愛の形と決めつけないで、カウンセリングなので、自分の内心と向かい合うとおのずと答えが出るかもしれません。

 

ただ、朝日新聞の取材で、この点は真理ですね。人の心は不確かで、誰も支配できない。それは1対1でもいえること。あなたは、それを受け止め、大切な人とどう生きられるか、そのような問いです。私は、パートナーチェンジという表現をして、30代、40代はパートナーのチェンジの時期にもあたるので、不倫・不貞と外部的にみえることもあることもあると述べてきましたが、POLY AMORY。朝日新聞の記事はどれほど共感を集めることができるのでしょうか。

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